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中高理科(化学)授業に役立つ研修会
『理科の教育』(2019年12月号) 
 http://www.toyokan.co.jp/book/magazine/07/b488635.html
 特集◉魅力ある教員養成とその授業実践
 “科学好きの子どもを育てる教員の育成を目指して(今井泉)”より

 現代の教育諸問題に対応できる教員を養成することは重要であり,喫緊の要事である。それに関連した研修会や研究会は数多くあるが,現在,理科教員に求められる能力の基盤である実験研修の機会はほとんどない。そこで,将来の理科教育を担う若い教員の教科指導能力,実験指導能力のスキルアップのために,化学実験研修会を教員養成課程が主催し,実施している。中学校・高等学校・高等専門学校の教員と理科教員志望学生(大学3年生以上)を対象とした本実験研修会も今年で6回目となった。第2回からは公益社団法人日本化学会と共催で実施している。中・高・高専・理科教員志望学生の参加者は,東邦大の学生・卒業生に限らず,学会・研究会の雑誌やメーリングリストで広く募集している。その結果,参加者は関東甲信越,東海地方,北海道と広範囲で,毎年,日本化学会フェローや化学教育有功賞を受賞された先生を講師に迎え,好評を得ている。

 実験研修会は,①科学の発展に伴う新しい知見を得るための講義と実験実習,②新課程の内容に即した新しい視点の実験の紹介と実習,③簡易でかつ科学の本質をついたすぐに実践できる実験の紹介と実習に重点を置き,教員の資質を高め,スキルアップを目指すプログラムを提供している。また,何年か継続して実験研修会に参加すれば,中等化学教育の全範囲を網羅できるように計画され,実験を取り入れやすい単元については繰り返し研修できる構成となっている。特に,理科教員志望学生や若手教員にとっては,研修の全体像を把握しやすい点が挙げられる。加えて,本実験研修会は講演と実験研修で構成されているため,座学のみではなく,実験実習を通して国公立・私立の中・高・高専の教員とのネットワークを構築することも可能となる。参加者の感想(一部)を紹介する。「簡単に実験できるものが多くて,今後,授業で取り入れたいと思った。導入でも演示実験として,生徒の興味関心を引きつけることができる。また,他の先生とも交流ができ,今後の教員生活において大きな1日になった。」「とてもわかりやすく,勉強になりました。何より楽しかった。」「各実験の細かいポイントも話していただけるのでありがたい。」

​(1)研修会の概要

◎第1回 2014年8月4日(月)

A.講  演 米国における理数科教育の動向 (STEM) (東邦大学理学部 北田典子)

B.実験研修 Color Science, Color in Life (DIC株式会社R&D本部 高橋雅人 他)

◎第2回 2015年8月4日(火)

B.実験研修 生徒とともに実験にトライ  −安全に実施できる授業用実験教材−

                         (駒場東邦中学高等学校 山本孝二)

◎第3回 2016年7月31日(日)

A.講  演 中高の地学領域の授業で紹介できるような最新の研究成果の紹介やこれからの

        取り組みなど (JAXA宇宙教育推進室 室町篤,地球観測研究センター 山地萌果)

B.実験研修 生徒とともに実験にトライ  −安全に実施できる授業用実験教材−

    (國學院高等学校 肆矢浩一,桜美林高等学校 柏恭子,筑波大学附属中学校 荘司隆一)  

◎第4回 2017年7月30日(日)

A.講  演 電子顕微鏡を用いた理科支援授業の試み  (日本電子 近藤俊三)

B.実験研修 臭いを伴う実験のひと工夫  〜生徒の嫌がる実験をどう料理するか〜

                       (立教新座中学校高等学校 渡部智博,齊藤太郎)

◎第5回 2018年8月26日(日)

A.講  演 大学入試問題理科(化学)の分析 (開成中学校・高等学校 齊藤幸一)

     「大学入学共通テスト」はどうなるか? 高等学校化学教育の視点での分析

                                      (岐阜聖徳学園大学 寺田光宏) 

B.実験研修 生徒とともに実験にトライ  −安全に実施できる授業用実験教材−

                                               (慶応義塾女子高等学校 田村定義)  

◎第6回 2019年8月25日(日)

A.模擬授業 生徒が主体的に学びあい、理解を深めていく授業デザインを考える

                        (開成中学校高等学校 小松寛) 

B.実験研修 中学・高校で扱う爆発性気体の実験(元筑波大学附属高等学校 妻木貴雄)

​(2)学習指導要領と研修内容との関連
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​(3)開催報告

◎中高理科(化学)授業に役立つ研修会 開催報告

(第6回化学実験研修会@東邦大学)

    http://www.chemistry.or.jp/news/rep-6thworkshop.html

主催 東邦大学理学部教員養成課程

共催 日本化学会

 

日時 2019年8月25日(日)10:00~13:15

 

場所 東邦大学習志野キャンパス(千葉県船橋市)

 

対象 中学校理科教員、高等学校理科教員、理科教員志望学生(大学3年生以上)

 

内容 

1)模擬授業:「生徒が主体的に学びあい、理解を深めていく授業デザインを考える」

       (開成学園中学校高等学校 教諭)小松 寛 先生

 

2)実験研修:「中学・高校で扱う爆発性気体の実験」

       (日本化学会フェロー・元筑波大学附属高等学校副校長)妻木貴雄 先生

①水素の燃焼と爆発

②水素発生装置の工夫と水素への点火

③白金触媒を用いた水素爆発装置の作成

④一酸化炭素の発生と爆発

⑤アセチレンの発生と爆発

 

参加費 無料

◎第5回化学実験研修会 開催報告 

 

A. 化学実験研修会(日本化学会共催 K240017)

http://www.chemistry.or.jp/news/information/5-2.html

主催:東邦大学理学部教員養成課程

 

実施日:8月 26日(日) 10:00  ~ 13:00

 

会場:東邦大学習志野キャンパス(理学部Ⅴ号館)

プログラム

<内容・講師>

​①大学入試問題理科(化学)の分析 

 (開成学園化学科教諭 齊藤幸一先生、日本化学会教育普及部門 副部門長 普及交流委員会 委員長・第23回日本化学会化学教育有功賞受賞)

 

②「大学入学共通テスト」はどうなるか? 高等学校化学教育の視点での分析

 (岐阜聖徳学園大学教授 寺田光宏先生) 

 

③実験研修 「生徒とともに実験にトライ −安全に実施できる授業用実験教材−」

 (慶応義塾女子高等学校教諭 田村定義先生、第33回日本化学会化学教育有功賞受賞)

◉第4回実験研修会:化学実験研修会(日本化学会共催)、生物実験研修会・第1回数学研修会

主催:東邦大学理学部教員養成課程

会期:2017年7月30日(日)9時30分〜16時30分 

ただし、数学研修会は13:00〜16:00

10:00 - 10:30 開会ご挨拶、プログラム紹介、講師紹介

10:30 - 11:30    講演:電子顕微鏡を用いた理科支援授業の試み

                        (日本電子(株)近藤俊三 先生)

11:30 - 12:00 ご質問

13:00 - 16:00 実験実習(化学部会、生物部会)・数学研修会 

実施内容:

(1) 化学実験研修会:臭いを伴う実験のひと工夫 〜生徒の嫌がる実験をどう料理するか〜

 講師 立教新座中学校高等学校 渡部智博 先生(博士(学術)、日本化学会化学教育有功賞受賞)

 内容 最近の生徒らは、アンモニアや塩化水素など、臭いを伴う実験を嫌がる傾向にあります。しかし、無機化学や有機化学の各論を学ぶ時など、臭いを伴う物質を避けて実験をしないわけにはいきません。ちょっとした工夫を学び、授業に生かしませんか。

(2) 生物実験研修会:電子顕微鏡操作体験

 講師 日本電子(株)岡部康 先生

 内容 電子顕微鏡でみるミクロの不思議 

(3) 数学研修会:高校数学の背景を読み解く

 講師 駒場東邦中学校高等学校 滝口正和 先生(理学博士、駒場東邦教務部長)

 内容 高校数学の「論理」の章を題材にします。生徒に教える内容というよりは、生徒に教えるにあたって、ここまで理解して授業に臨んでほしいという事柄の話になります。自分の経験も交えて進めていく予定です。

◉第3回実験研修会 A.化学実験研修会(共催;日本化学会),B.生物実験研修会

主催:東邦大学理学部教員養成課程

会期:2016年7月31日(日)9時30分〜16時30分

会場:東邦大学理学部Ⅴ号館(千葉県船橋市三山2-2-1)

実施内容:

講義 惑星科学(10:00 – 12:00) 

中高の地学領域の授業で紹介できるような最新の研究成果の紹介やこれからの取り組みなど

講師:国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 (JAXA)  宇宙教育推進室(宇宙教育センター)室町篤・地球観測研究センター 山地萌果

A. 化学実験研修会(共催:日本化学会)

生徒とともに実験にトライ −安全に実施できる授業用実験教材−

実験研修(1)13:00 − 16:00

(テーマ)

・    スポイトを使った酸化還元反応

・    スモールスケールの電気分解

・    草木灰の液性

・    コンブ灰中のヨウ素の確認

・    銀アセチリドの生成

・    グルコース飴を使った銀鏡反応

講師:國學院高等学校 肆矢浩一,桜美林高等学校 柏恭子

実験研修(2)13:00 − 16:00

(テーマ)電気分解とイオン

講師;筑波大学附属中学校 荘司隆一

B. 生物実験研修会

「国際宇宙ステーション(ISS)・きぼう」での生物実験の企画とその準備 −生物の進化と植物の重力感受の実験−

実験研修 (3)  13:00 − 16:00

講師;文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP) 科学技術予測センター  矢野幸子

◉第2回実験研修会 A.化学実験研修会(共催;日本化学会),B.生物実験研修会

2015年8月4日:理科教員対象 A.化学実験研修会(共催;日本化学会),B.生物実験研修会 於 東邦大学理学部(習志野キャンパス),参加費 500円(含 保険代) 

 

A. 化学実験研修会 講師;日本化学会フェロー 山本孝二

 テーマ「生徒とともに実験にトライ −安全に実施できる授業用実験教材−」

(1) 電池を中心とした酸化還元反応

(2) 無機化合物の実験(金属元素と非金属元素)

(3) 有機化合物(アルコール)

B. 生物実験研修会 講師;東京医科大学 阿部晃久

 テーマ「酵素反応を速度論的に観測してみる」

(1) 酵素反応について(酵素反応速度論)、酵素反応における阻害様式について

(2) 定常状態の観測

(3) 酵素反応と阻害反応実験

 

<参加者の感想>

• 簡単に実験ができるものが多くて、今後、授業で取り入れたいと思った。導入でも演示実験として、生徒の興味関心を引きつけることができる。また、他の先生とも交流ができ、今後の教員生活において、大きな1日になった。(化学)

• 千葉県では2年目、3年目教員のフォローアップ研修があり、様々な研修を自主的に行います。その際に、理科だとこのような研修会があると非常にありがたいです。(生物)

 

◉平成26年度 千葉県教育研究会 船橋支会 理科部会 1日研修

2014年10月22日 於: 東邦大学理学部教員養成課程 

 

◉第1回実験研修会 2014年8月4日:理科教員対象 10:00-16:30  

於 :東邦大学理学部Ⅴ号館

1. 米国における理数科教育の動向(STEM) 講師;東邦大学 北田典子

2. A) Color Science, Color in Life 講師;DIC総合研究所 高橋雅人

2. B) 高校生物( 実験キット) 講師;神奈川県立柏陽高校 野村浩一郎 

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